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主に販売されている商品

秋葉原は電器店街として国際的にも知られている街であるが、そこで扱われている商品は時代に合わせて激しく変遷しており、必ずしもエレクトロニクス関連の商品ばかりというわけではない。

 電子部品

電気街の元祖ともいうべき、戦後のラジオ部品販売(初期には日本軍や米軍からの真空管などの電子部品のみならず、戦車の転輪等の放出品があったという)に由来するもので、派手さこそないものの総武線ガード下を中心にICやコンデンサ、電子小物などの販売店が営業中である。

これら零細店舗も、事業の発展により部品卸業者として成長し本社機構は近隣のビルに構えてガード下店舗はパイロット店として営業を行っていることも珍しくない。

部品が一つずつ購入できるので学生や研究者が実験などに使う部品を調達したり、メーカーの技術者が開発中の商品用のちょっとした部品を秋葉原で調達することも多い。製造中止となった部品の中で需要の根強い部品(特定型番のゲルマニウムトランジスタなど)については供給が追い付かず品薄となり、今では入手不可能となったものも存在している。

電子部品に限らず、工具や測定器から線材・ネジ・ケース類・結束用部材などの、電気工作や工事に必要と思われるものは、およそなんでも調達でき、電気・電子関係と目される機器製作においては、ほぼ秋葉原内の店舗を巡るだけで、必要な工具や資材が入手可能である。

電子部品調達という点では、秋葉原は今でも世界一の「電気街」と言っても過言ではない。

アマチュア無線

ラジオ部品販売とも関連するもので、アマチュア無線が映画(原田知世「私をスキーに連れてって」等)などで取り上げられて大きなブームとなった1980年代までは中央通り沿いなどを中心に多くの販売店があったが、アマチュア無線市場の縮小にともない2008年時点では4社に減少した。アマチュア無線の一分野であるパケット通信がPCの知識を必要とするなど、比較的ユーザ層が近いこともあり、全盛期にハムショップとして知られた店舗には後にPCパーツ系のショップへと業態転換したものも多い(例:九十九電機→TSUKUMO、トヨムラ→T-ZONE)。

なお、かつては「無線のメッカ」といえば秋葉原ではなく巣鴨であった(日本アマチュア無線連盟本部がある事に由来する)。その事から、当初は巣鴨周辺に店舗を構えて無線機器や無線関係の電子パーツを扱っていた企業が、時代の変化と共に秋葉原に移転して、現在は電子部品などのショップとなっているという歴史的経緯を持つ店舗も存在する。このケースとして知られる現存するショップには千石電商があり、その本社は現在も巣鴨駅にほど近い文京区千石に所在している。

 

鉄道模型

ガレージキットの店が秋葉原に進出し始めたのは1990年代後半だが、2006年まで交通博物館が近隣に存在していたこともあり、鉄道模型はそれ以前から扱う店があった。近年は新規メーカーの参入や車両形式ごとの作り分けにより製品のバリエーションが著しく増大しており、店舗数も家電量販店での取り扱い開始やホビーショップの新規出店のみならず、中古鉄道模型専門店やレンタルボックス、委託販売を利用した中古市場の成立により著しく増加しており、日本有数の激戦区となっている。因みに現存する日本最古の鉄道模型メーカーであるカワイモデルも、秋葉原(正確には神田須田町)に店舗を持つ。

 

パソコン関連

1976年にNECがTK-80の宣伝・普及のため、秋葉原ラジオ会館にショールームBit-INNを開設した事を皮切りに、当時はマイコンと呼ばれたパソコン関連商品を扱う店が生まれたとされる。

後に8ビットパソコンのようなホビーパソコンと呼ばれる趣味に供するためのコンピュータ市場が発生すると、メーカー直営から専門店まで、幅広い商店が軒を連ねた。

この当時より無線機器を扱っていた商店が趣味の電子機器として個人向けコンピュータ製品を取り扱った。

1980年代以降にはビジネス関連で業務のOA化が進んだ事から、家電製品などとともにメーカー製PC・周辺機器の販売が次第に増え始めた。

販売商品の主流は当時日本国内で大きなシェアを占めていたNECのPC-9800シリーズやエプソンのNEC互換機で、ホビーユースでも8ビット御三家のように三強が覇権を争う市場が存在したが、この競争で主要シェアを獲得し損ねた他のアーキテクチャのみを専門に扱う店も普通に存在していたのが秋葉原らしかったと言えよう。

マッキントッシュMSXなども専門店が長く残り、地方都市では入手困難な製品も扱われていた。

1990年代初頭からは、日本国内ではまだ主流ではなかったPC/AT互換機(当時はDOS/V機と呼ばれる事が多かった)が台頭し、ショップではハンドメイドで組み立てたPCやユーザー自身で組み立てる(自作)ためのパーツを扱う店が見られるようになる。

当時主流であったNECのPC-9800シリーズよりも安価で、かつこのパーツの中にはメジャーメーカーでは、なかなかお目にかかれない特殊な仕様のカスタムパーツも多く、アングラを好む自作パソコンユーザがアキバに集結する源流を作り出し、それに伴って数多くのパーツショップが秋葉原に林立した。

爆発的な需要を生み出したオペレーティングシステムであるWindows95のリリース以降、家電製品にかわってパソコン関連製品が販売の主流を占め、一時期は秋葉原も「パソコン街」と呼ばれる事も多かったが、PCや主要パーツの販売単価の低下による利幅の減少や、通販の一般化・家電量販店との競合などによる集客力の低下により、ここ数年は著名ショップの閉鎖・撤退が相次ぐなど衰退傾向を示している。

しかし今もってなお、前述した自作PCユーザーが集う街としてのアキバは健在であり、自作PC用パーツを中心に、周辺機器類、中古・ジャンク商品等に関する限り、アキバは他地域の追随を全く許さない。

またOSなどの基幹ソフトや自作パーツは世界で最初に発売される事も多い。

また、従来からの店頭販売主体のパソコンショップのみならず通販主体のパソコンパーツショップや直販メーカーも、秋葉原に直売店舗を構えることを一種のステータス(信用)と見なしているケースが多く、この分野では現在直営店舗を設置していない企業の中にも過去に直営店舗を秋葉原界隈に置いた事がある企業は多い。

地理的な有利性を生かして新発売の商品をメーカーの発売日前に販売することも珍しくないが、iPadなどの人気商品の発売時には店頭に行列ができることもしばしばある。

また、メーカーが発表していないマイナーなモデル(法人向けの限定モデルなど)や発表前の先行モデル(技術者向け評価版を含む)など、いわゆるバルク品と呼ばれる一般ユーザーへの発売を前提としない商品を取り扱っている店舗も存在している。

 

鉄道模型

ガレージキットの店が秋葉原に進出し始めたのは1990年代後半だが、2006年まで交通博物館が近隣に存在していたこともあり、鉄道模型はそれ以前から扱う店があった。近年は新規メーカーの参入や車両形式ごとの作り分けにより製品のバリエーションが著しく増大しており、店舗数も家電量販店での取り扱い開始やホビーショップの新規出店のみならず、中古鉄道模型専門店やレンタルボックス、委託販売を利用した中古市場の成立により著しく増加しており、日本有数の激戦区となっている。因みに現存する日本最古の鉄道模型メーカーであるカワイモデルも、秋葉原(正確には神田須田町)に店舗を持つ。

ジャンク品関連

もともと電気街の前身は、軍放出のジャンク品(がらくた)と呼ばれる無線機や部品の販売である。2000年代ではパソコンやデジカメ、家庭用ゲーム機の中古品を扱う店舗も増加した。

店舗を構えていることもあるが、土日祝には路上やガレージでジャンク品を販売している者も見ることができる。

どの店に何があるかや何が入荷しているかというのは、目利きができる人にとってはある程度予測できるが、観光客にとっては一種の運である。

ジャンク品専門店巡りは、秋葉原ならではの楽しみといえる。

近年、日本各地に郊外型の大規模中古品店舗(ハードオフなど)が増え、ジャンク品も扱われるようになってきたが、秋葉原は質・量共に他の追随を許さない。

特に保守・組み込み系のジャンク扱い品は、日本でも秋葉原でしか滅多に扱われないことが多く、わざわざジャンク品を目的に秋葉原に来る人もいる。

またジャンク関連の店舗は地区のあちこちに存在するため、目的のものを見つけるのは容易なようで難しく、マニアともなると目的が無くてもリピーター的にジャンク屋に足を運ぶことも珍しくない。

扱われるジャンクは、無線機器からコンピュータ関連(新旧問わずパーソナルコンピュータからサーバー関連まで)、あるいは映像音響機器のほかコンシューマーゲームからアーケードゲームパチンコ台などの部品や各種業務用機器類まで多岐に渡り、その各々に専門店があるほか、素人には分類不能で分解して電子部品調達することを目的とした完全な「がらくた」を専門に扱う店もみられる。

またジャンク品と並んで、使途不明なオプション品(新品を含む)などが売られるケースがある。

これらは何らかの本体が必要になるが、簡単な説明(あるいは憶測)が付いていれば良い方で、店側も正体が判らない場合もある。

中にはパッケージされた製品もあるが、基板が剥き出しの状態で売られ、取扱説明書もないため、端子や基板上のチップなどから用途を推定しなければならない。

ジャンク品の入荷は上述のような捨てられる予定の部品を一度に大量に仕入れるためまれに掘り出し物が含まれていることもあり、それがひとつの魅力となっている。

 

音楽ソフト関連

1960年代から1980年代にかけて、Hi-Fiオーディオの流行とともに、音楽を嗜好する需要に着目した音楽ソフト(レコードCD)を販売する小売店が増加した。

当時から販売店舗が少なかった輸入版ソフトを広く取り扱っていたため、音楽マニアが多く訪れた。

1980年代後半はCDの普及とともに日本国内・日本国外問わず種類・在庫量ともに豊富な品揃えで隆盛したが、大型電気店での取扱いや外資系CDショップの国内展開、2000年代後半にはネットショップやダウンロードによる音楽配信が主流となり一時の隆盛は鎮まっているが、クラシック音楽では外資系ショップでは入手できないような稀少品が店頭に並んでおり比較的安価で容易に入手できる。

1990年代からは店舗で販促のためイベントを行うアイドルなどが増加し、店頭にアイドルの等身大ポスターを掲げたり、楽曲を大音量で流しCDやDVDの店頭販売を行っている店舗もある。

アニメショップ等ではアニメ・ゲーム・声優関連のソフトに特化した品揃えを行っている。

 

アニメ・ゲーム・同人誌関連

ファミコンなどの家庭用テレビゲーム機が普及した1980年代後半からはゲーマーズなどゲームソフトとその関連商品を専門に扱う店も増加し、パソコンとインターネットの普及によりいわゆるエロゲ(アダルトタッチの美少女ゲームなど)も売り上げを伸ばしてゆく。

1990年代以後もゲーム・アニメ・同人誌などの文化は成長し一般にも認知されてゆき、2000年代萌えブームに繋がっている。

秋葉原ではそれらのカルチャーの発信地としてメイド喫茶コスプレショップ、まんだらけなどの同人誌販売店やアニメイトとらのあななどのアニメ・ゲームグッズショップ、フィギュアを販売・委託販売(→レンタルショーケース)したり、製作するためのパーツを売るボークスなどのショップが多く誕生し、2000年代初頭からも家電の販売不振を尻目に開店している。

アニメやゲームのキャラクターのポスター、看板等を店先に出している店舗も多く見られる。

 

防犯カメラ・防犯グッツ

セキュリティー商品の一般住宅向け用に需要が増加してきたため、防犯カメラ防犯グッズを取り扱う店舗が増えてきた。

国内外を問わずに取り扱っていて高性能の暗視カメラやデジタルレコーダーなどを取り扱っている。防犯グッズは、『スタンガン』・『特殊警棒』・『防犯スプレー』・『防犯ブザー』などを置いている。

 

盗撮・盗撮機器

盗聴盗撮の機器が公然と販売されている店もある。

これらはマスコミによく取り上げられている。

こういった商品は用途別では分類されておらず、いわゆる「セキュリティ用品」としてや、特殊な撮影機材としてなどとして、そういった特殊機材を扱う専門店が散在する。

また同じ店で無線盗聴に対抗する電子機器なども扱われている。

 

飲食店

かつては市場の町であったため、市場に出入りする人を相手とした昔ながらの大衆食堂やラーメン店などが多数あったが、市場の閉鎖によりそれらの店舗は次々と消え、当時から残っているのはサンボ、かんだ食堂、あだちなど少数である。

1990年代初頭にはファーストフード店やカレー店などが若干開店、休日の中央通りには屋台が数多く見られた時期もあったが、自治体の方針により路上営業の屋台は全て消えていった。

1990年代中頃から従来より店を構える喫茶店や定食屋、駅ビル内の飲食店などのほか、新規の外食産業も徐々に進出。

この頃にはすでにチチブデンキが店頭の自販機でおでん缶を販売していた。

2000年代に秋葉原が再開発されて以降は、観光客をターゲットに大手外食チェーンの開業も相次ぎ、繁華街として賑やかさが増している。

また中東・トルコ系の羊肉料理であるドネルケバブの店舗も数店ある。

2005年6月には秋葉原駅昭和通り口に飲食店ビルアトレヴィ秋葉原(現アトレ秋葉原2)が、2006年3月には秋葉原UDXビル内に飲食街AKIBA ICHIが開業し、2010年11月19日にはアキハバラデパート跡地にアトレ秋葉原1が開店、昼夜を問わず多くの人々に利用されている。

一方で、九州じゃんがら本店を始めとする老舗ラーメン店が多く出店している。

2004年九十九電機がラーメンマップを配布したこともニュースサイトなどで報じられた。

さらにここ近年ではカレー専門店の出店も相次いでおり、以前からあったカレー専門店やチェーン店、インド料理店など、カレー店の激戦区と化していると報道された。

喫茶店も、前述のようにサブカルチャーの台頭に伴いメイド喫茶のメッカと化しているほか、ドトールプロントスターバックスなどの従来の大手チェーンも出店しており、多様化している。

また、秋葉原周辺が元来オフィス街でもあり、同時に秋葉原駅はターミナル駅でもあることから、仕事帰りに寄る人や遅い時間までいる人をターゲットに閉店時間の遅い店舗や深夜営業を行う店舗も増え、居酒屋やバー、カラオケボックスネットカフェも多数秋葉原に出店している。